どうぶつの総合病院にある10の専科と、そこで働く方々をご紹介する「となりの専科」。
9月号は外科のみなさんのインタビューをお届けします。
三井先生をはじめ、井口先生、愛玩動物看護師の渡邊さんにお話を伺いました。
ぜひ最後までお楽しみください!
外科の業務や取り組み、チームについて三井先生に伺いました
■ 三井先生

2020年頃からバードウォッチングを始めて、今とてもハマっています!こんなに目の前でありのままの姿を見せてくれる野生動物は、他にいないのではないでしょうか…。「Merlin」というアプリを使って発見した鳥の種類を調べたり、データベースに蓄積したりしながら日々楽しんでいます。



─ 外科の日常業務とチーム体制を教えてください。
まずは入院している患者さんの朝処置をし朝のラウンドへ。その後、診察班と手術班に分かれ1日の業務を行います。夜になると夜のラウンドと入院患者さんの夜処置を行いますが、その他にも、レジデント主体のオンコール緊急手術など、みんな朝から夜遅くまで本当にがんばっていますね。
現在のメンバーはレジデントが3名、インターンが1名、指導医が4名、動物看護師さんが3名の11名です。
─ チームとして大切にしていること、心がけていることはどのようなことですか。
常に大切にしているのは、全体像をとらえながら患者さんの細部にわたって注意を払う、ということです。基本ではありますが、主訴だけではなく全体をしっかり見るために、まず身体検査はものすごく丁寧に行う。
そこでさまざまな問題が見えてきたときには、順位付けをしながら治療方針を定めていきますが、このとき細部に気を払う一方で、全体像を見失わないようにすることもとても大切です。言われたことだけや見えている部分にだけ集中するのではなく、大きなピクチャーとして全体をとらえながら治療に臨むこと。これは常に意識するようメンバーに伝え続けています。

─ 外科はどんなチームですか?
明るくて物腰のやわらかいチームだと思います。飼い主さんとお話するときもすごく丁寧ですし、どんなに忙しかったとしてもそれが飼い主の方に伝わるようなことは決してありません。それぞれが患者さんに寄り添っていますし、当たり前ですがみんな動物が好きなので、患者さんに対してもやさしくて一生懸命。
一人ひとり責任をもって仕事に取り組む、とても良いチームですよ。
─ チームの目指している姿や目標などをお聞かせください。
外科なので手術がメインにはなりますが、手術前の検査や処置、そして手術後のケアも同じように大切な仕事です。今はその3つを総合的に取り組むことができているので、チームとしてこの状態をしっかりと維持することができればと思っています。もちろん、今もみなさんがそのように取り組まれていますが、引き続き一人ひとりが責任を持って、最後までケアをすることを意識し続けられるチームでありたいですね。
あとはやはり、これだけスペシャリストな専門医がそろっている病院なので、自分がわからないことはすぐに誰かの意見を聞いたり質問したりすることで、都度ベストな状態に持っていけるチームでいられたらと思っています。 そのためにまず必要なのは、気軽に意見を言い合える環境づくりだと思うので、そのための日ごろからのコミュニケーションをこれからも大切にしていきたいです。

メンバーインタビュー
井口先生(2019年入社)

季節のイベントが好きなので、この夏は海を楽しんだり、お祭りへ行ったりしました。先日は、高校の同級生が出ている社会人野球の試合を神宮球場で観戦。観戦中にちょうど花火も上がり、とてもきれいでした!


─ 井口先生の日常業務について教えてください。
診察や手術、術後の入院管理やその後の通院治療に加え、報告書の作成や他科のコンサル、休日・夜間の対応オンコール対応など、業務は多岐にわたります。また、院内では指導医のポジションでもある一方で、私自身が日本小動物外科のレジデントでもあるので、学会発表や論文執筆などのプログラムに目下取り組んでいるところです。
─ 日々の業務において心がけていること、大切にされているマインドがあったらお聞かせください。
すごく基本的なことではありますが、やはり社会人として自分の仕事に責任を持つ、というところかなと思います。 外科は命に直結するようなシチュエーションも多いですし、チーム医療を遂行する中、ひとつの自分のミスが他の誰かの大きなミスに繋がってしまうといったこともあるので、自分自身が常にアップデートをしながら丁寧に仕事をしていくことですね。
あとは、この病院の体系的な教育内容は本当に素晴らしいので、私自身が経験し感銘を受けてきたここでの学びを、できる限り病院や後輩のみなさんに還元できたらと思っています。

─ 井口先生の思う外科チームの魅力はどのようなところですか?
軟部外科や腫瘍外科、整形外科に救急外科と、幅広い手術にかなり高いレベルで対応しているところではないでしょうか。私も夜遅くまで病院に残って勉強している外科スタッフの姿をよく見ますが、これほど高いレベルの手術に応えることができるのは、そういった日常的な努力があってこそだと思いますし、そこがこのチームの魅力でもあると感じます。
また、手術のスキルが高いことは当然重要ではありますが、 例えばその手術は本当に必要なのか?といった判断や手術前の症例の安定化、術後の適切なケアなども欠かすことはできません。
そういった“倫理観”ともいえる部分をチームとして共有できているのは大きな強みなのではないでしょうか。
あとはとにかく看護師さんのレベルがものすごく高い! いつも助けてもらっているので、ついつい頼りがちになってしまいます…(笑)
─ 他の科の方とはどのようなコミュニケーションをとっていますか?
例えば、外科領域だと思っていた症例が調べてみると実はそうではなかった、といったことも珍しくなく、他の課にコンサルテーションをお願いするときには本当にいつも助けてもらっています。ときには治療方針がぶつかることもあるのですが、それはどの科も自分たちの専門性に責任を持って仕事をしているからこそ。
とても大切なことだと思いますし、自分自身も外科医としての責任と協調性を併せ持ちながら、これからもチーム医療を提供し続けていきたいと思っています。
■ 動物看護師 渡邊さん(2022年入社)

「パペットスンスン」というキャラクターにめちゃめちゃハマっています。喋り方がすごくゆっくりで、独自の世界観がとてもかわいくて…!YouTubeを観たりグッズを集めたりしながら、日々癒されています。写真は、院内で使用しているスンスンのバッグと、愛犬のカルボです。


─ 渡邊さんの日常業務について教えてください。
入院患者さんの朝・夜の処置のほか、診察班の日は問診をとり、検査方針が確定したら、実際の検査では保定や採血などを。手術班の日はすべての準備から片付けのほか、麻酔のための毛刈りや消毒、オペ助手といったサポートなどを行います。合間合間で再診や初診、面会、退院の対応もして、目まぐるしい毎日ですねぇ…。なんだか常に走っています(笑)
─ 新卒で入社されて今年で4年目を迎えられたとのこと。この病院に入社された背景をお聞かせください。
高校生くらいから動物看護師を目指すようになったのですが、以前愛犬がかかったこともありこの病院のことは知っていましたし、こういう大きな二次病院で働きたいな…とも思っていました。そんななか大学の実習でこちらに来たときに、看護師さん主導でいろいろなことが進んでいく光景や、先生たちと対等に意見を出し合ったりしている先輩方の姿を目にし、とても感銘を受けたんです。その仕事ぶりはものすごく格好良くて、こういう動物看護師になりたい!と初めて明確に思えた瞬間でした。子供の頃に愛犬を助けてくれた憧れのこの病院で実際に働くことができているのが少し不思議でもありますが、夢が叶った!と感じています。
─ 日々の業務の中で大切にしていることはどのようなことですか。
とても不安なお気持ちで来院される方が多いので、ちょっとした時間でもご家族の方とお話する機会は大事にするようにしています。 ご家族様としては聞きたくても聞きづらいことや、先生には言いづらいことなどがあると思うんですよね。そういったところを少しでもピックアップできるよう、例えば先生がご家族様のところへお話に行くときには後ろについて一緒に話を聞き、何かあれば先生のお話の後に私に伝えていただけるような“安心感”を生むことができればと思っています。
─ 渡邊さんが思う、このチームの魅力はどんなところでしょうか。
先生方が本当に博識で、その知識や経験をいかにして症例に活かすか?をものすごく考えているんですよね。誰か一人が見ている症例でも、それぞれが持っている知識を出し合いながらどんどんとブラッシュアップしていく──。そんな、みんなが“自分ごと”としてひとつの症例に向き合う姿が、このチームの大きな魅力だと思います。
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外科のみなさん、ありがとうございました!
次回もどうぞお楽しみに♪


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